「米津玄師好きそう」という悪口について
人混みで人を見る癖がある。
特に電車ではじっくりジロジロ見れるので楽しい。
部活帰りのスポーツ少年、疲れてそうなオッサン、RIKACOを崩したようなお姉さんなど1人ずつ格付け(?)していく。
その中に一際異彩を放っている称号がある。
「米津玄師好きそう」である。
最近、前髪が下まつげより下に伸びていて全体的にゆるくパーマがかかっていて、服はもちろん靴もバッグもイヤホンも身につけている物が全てまっ黒。でも顔はかっこよくない、という人を見た。
そいつを見た瞬間に「米津玄師好きそう」と思った。明らかにコーディネートの強度と顔の強度が違いすぎていた。
自分は普通に米津玄師本人は好きだ。ハチ含めて曲は余裕で聞くしカッコイイと思っている。砂の惑星が好き。
しかしそれでも「米津玄師好きそう」は悪口になってしまうのである。
そもそも米津玄師がカッコイイのは米津玄師であるからだと思っている。
どういうことかと言うと、米津玄師の記憶を消した人に米津玄師の写真を見せる。
すると、恐らく大体の人はかっこよくないと言うだろう(失礼)
ここで、米津玄師の記憶を戻す。めちゃめちゃいい曲を作り歌っている米津玄師を取り戻させる。菅田将暉と写ってる米津玄師を取り戻させる。lemonでハイヒール履いちゃってる米津玄師を取り戻させる。
その後米津玄師の写真を見せれば確実にカッコイイと言うだろう。
つまり米津玄師は「米津玄師」という称号を得ている、米津玄師は「米津玄師」であるがためにカッコイイ、裏を返せば顔だけ見るとそうでもない(大変失礼)
こういった要因で米津玄師はカッコイイけど米津玄師の見た目のみの「米津玄師好きそう」は悪口になっていく。